2015年6月13日

愛しい、まりあ。
惨めな僕を、どうか、笑わないでおくれ。
たとえ、世界中が僕を見下しても、どうか、今の僕を笑わないで。


「この世の果て」を見終わった。
子供のころに見て以来、ずっと心に引っ掛かっているドラマだった。

まりあの目は、誰かに似ている。
始めのころの、誰も信用していない、自分は幸せにはなれないんだという諦めにも似た覚悟のような目。
でも士郎に出会ったことで溢れて止まることのない彼女の愛情は、見ていると胸を締め付けられる。
登場人物の全員が、孤独な人生を抱えている。

愛しても愛されない。
愛されても愛さない。

「羊」を選ぶときの、征司とまりあのシーンは、静かな海を眺めているような穏やかさがある。




これは、たまにひとりで行く海。

ドラマチックな夕暮れも、真っ白な砂浜もないけれど、
自分はこの何も無い海がすきだ。
踏みにじられたくない、大切な場所だ。




何年か前に一度だけ、人を連れて行ったことがある。
なかなか会えない人。
早く会いたいな。